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サイドゴアブーツのパネルゴムを交換する(ブーツのミシンワークその3)

サイドゴアブーツのパネルゴム交換

ブーツのミシンを使った修理のご紹介3回目!本日はサイドゴアブーツです。最初はピッタリすぎるぐらいタイトなゴムパネルですが、使用年月が経つと伸びてきて履き心地が悪くなります。

ミシンを使用して修理するものの中では色々な意味でとにかくお時間がかかってしまうこの「パネルゴム交換」。なので本来はシーズンオフ(夏)での修理が基本となります。秋冬にいざ履く時期になってからの修理出しでは遅いっ!…という感じなのですが(笑どんな内容の修理なのか本日はご紹介いたします。

サイドゴアブーツのパネルゴム交換
のびのびになってしまったパネルゴム。この靴は少し普通のサイドゴアとは違い、なんとゴム製です!


サイドゴアブーツのパネルゴム交換
インナーライニングにパネルゴムが付いているタイプなので全てのパーツを一度分解します。
サイドゴアブーツのパネルゴム交換
よくあるパターンですがゴムが縫製されている部分の履き口のインナーが傷んでいる場合が多いんですよね・・・
サイドゴアブーツのパネルゴム交換
通常のサイドゴアブーツは本体にゴムを張りますが、こちらは取り外したインナーにゴムをまずは装着します。

サイドゴアブーツのパネルゴム交換

普通はこんな感じで本体に張り込んでバランスを整えてからインナーと合わせてミシンで縫います。この「張り」のテンションが正確でないとブーツの形が歪みます。

サイドゴアブーツのパネルゴム交換
ライニングを本体に嵌めてから縫いをかけます。
サイドゴアブーツのパネルゴム交換
これで出来上がり。ゴムの引っ張りが強い部分には革で補強を入れています。

変形サイドゴアのパネル交換

サイドゴアブーツのパネルゴム交換

あったかそうですね。通常のサイドゴアとは違い、ゴムの部分が多く、伸びてしまうとなかなかつらいものがありますね。このようなタイプはゴム部でシルエットも変化してしまうので本当に慎重にサイズを決めなければ失敗します。

サイドゴアブーツのパネルゴム交換
上から見たトップラインです。伸びきってしまっているのがわかると思います。

サイドゴアブーツのパネルゴム交換
ゴムを外して新調します。靴は足という立体に添う形にならなければいけませんが、一旦これを二次元の平面に落としてから再度立体化するのが難易度の高いところです。
サイドゴアブーツのパネルゴム交換
前から巻き込んで、すこしづつ縫製を固めて行きます・・・なにがなんだかわかりませんね(笑)
サイドゴアブーツのパネルゴム交換
これで完成。きれいな筒状に戻りました!

サイドゴアブーツは縫製の緻密さも要求されるし、型紙を起こして一点一点バランスを図りながら整形いたします。ゴムの張りの強さが最適になるよう考えながら手探りでベストを探っていきます。なので時間がかかるわけです。そのシーズンは使わないという場合はいいですが、当店ではお急ぎの修理は出来ませんので、できるだけシーズンオフでのご利用をオススメいたします。

では本日は以上です。

サイドゴアブーツのパネルゴムを交換しますの記事でした!

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