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ボッテガヴェネタの財布とマルベリーのBag修理

財布修理

山の手緋色舘の西野です。
こんばんは。

お正月も明けて、気が付いたら一月も中旬ということで、
一気に寒くなってまいりましたね。
ブーツが手放せない時期ですが・・・

本日は前回の記事の続きみたいな感じで、Bag修理です。

修理風景

これは前回も掲載した写真。
実はイントレチャート(編み上げ)の
お財布の修理に使うパーツを作っているところです。
巻き込む面を薄く包丁で漉くことで厚みを整えていきます。
長さは90cmぐらい必要なので一枚革から切り出して使います。

財布修理

やはり角を中心にダメージが進みます。
最初は角のみ補う予定でしたが、実際にお財布を
分解してみると巻き込んである革が
想像以上に薄く、強度を考えると全部多少革を
厚くして巻いたほうがよさそうという判断になりました。

財布修理

パーツを一度お財布に縫いつけ、巻き込む前はこんな感じ。
これを巻き込んでファスナー、裏地と共にもう一度縫い上げます。

財布修理 財布修理

出来上がりはこんな感じ。
縫うときは一発勝負なので緊張します。(笑)
まあ修理は再現性が重要なので、映画のヒーローが必ず勝つように、
いつも同じ仕上がりでないといけないわけですが・・・

では、次

BAG修理

マルニのトートバッグです。
裏地のない一枚仕立ての夏物Bag本体が深く、長いので使いつらい。
もういっそ切ってサイズを縮めたらどうか?とのお話をお客様から頂きました。

確かに深いトートは物がいっぱい入るような気がしますが、
意外と日常では使いにくいのかもしれません。

ということでこれまた失敗の許されない一発カット

BAG修理

と、いってもビニールのような防水生地なので、
裏返してアートナイフで切るだけです。(なんだそれ)
ただし定規を当てて切れるものではないのでフリーハンドです。

BAG修理

あとは持ち手を移植したら出来上がり。
最初は下からカットしたらどうかとか考えましたが、
Bagの柄から言ってもこのほうが良かったですね。

では最後は英国の老舗高級Bagマルベリーです。

こちらはハンドルが長いということと、持ち手の芯が動いてきて
空洞部分がハンドルに生じて使いにくいとのことでした。
ちなみに私が修理を担当させて頂いておりますお客様の中では、
ある意味最もお付き合いが長い方からのご依頼でした。
年始にご来店頂き、福袋も頂きました!
ありがとうございました。

ではまずは出来上がり画像

BAG修理
after
65cmあったハンドルを45cmにしてあります。

ここから修理画像です。

BAG修理

まずはハンドルを分解して芯を抜きます。トートと同じで
やはり長いとかサイズが使っていて合わないなと思ったら
丈詰め出来るという好例ですね。

BAG修理

その後ハンドルの中心から20センチ弱を包丁でカットします。
切断面に漉きを入れ、重ね合わせて縫いを入れ、一本のハンドルに直します。

BAG修理

芯を戻して端にナイロンテープを巻きつけ、ハンドルを縫い上げたら
自動的に芯も固定されるようにします。
革質がいいので何年でも使えそうですね。
良いものは何年でも使いたいですが、「使い勝手」というのがポイントですね。
それぞれみなさん自分流の使い方があるはずだし、
それにあわせて使いやすいように「する」修理もまたアリじゃないでしょうか。

そのためのお手伝いが緋色舘でできれば嬉しいですね。

では本日は以上!
ボッテガヴェネタのお財布とマルニ、マルベリーのカットお修理でした!

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